一服どうぞ

 産経新聞に千玄室の一服どうぞに、禅の公案に「婆子焼庵」の話があった。この公案の解答をある女性の言葉で解説している。「人間は、堅うても軟らこうてもあかん。その場をうまく切りかえせる器量をもたなねばなあ。作物でもそうしてやらないと。自然の味を大切にしないとね」
 そして最後に「懈怠比丘不期明日」(げたいのびく、みょうにちをきせず)で擱筆している。上の意味は、-今日この瞬間を大切にすることによって過去現在未来がある。今日を大切に生きぬかねばならないとのおしえであるー
 怠惰の戒め。今日の「生」が未来に通じ、過去に通ずると思う。