正月

 お目出度う御座います。
 昨日から末木文美士著「仏典をよむ」を読み始めた。その一節
 
 仏の死を描く遊行教が、そのいちばんの活動の地から出発し、臨終の地へと向う旅として示されているのは、日常の生から非日常の死へという移行を示している。生から死への移行が旅という形を取るのは、歌舞伎の道行きにまで共通するもので、興味深い。そもそも旅ということは、日常の中の非日常を、生の中に死を現前させる行為である。西行、一遍、芭蕉ら、旅の達人の魅力はそこにある。仏もまた、その弟子たちとともに一生を旅に過ごし、一所に定住することを許さなかった。
 
 一休禅師の歌

正月は、冥土の旅の一里塚、めでたくもあり、めでたくもなし。
生を更に大切な年にしたい。

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