生き方再発見

10月9日毎日新聞夕刊。「新幸福論」に柏木哲夫ホスピス医の記事。かつて日本でホスピスが始まったころ、藤沢の施設を見学した。聖路加病院の日野原先生が関係した施設。素晴らしい施設であったが、ここで、上手に死ねるかと思った事があった。

曹洞宗修証義の冒頭の句に「生を明らめ死を明らむるは仏家一大事の因縁なり」とある。柏木医師が残った遺族の言葉。43歳ご主人が、死期を迎えた3歳年下奥さん叫んだ言葉。「ばかやろー」ご主人の愛を込めた満胸の思い。17歳で死を迎えた子に母親が、ああ、もったいない、もったいないと涙を流しらがらの言葉。

柏木先生は、「ありがとう」という感謝と「ご苦労様」というねぎらいの二つの言葉が、死の間際の素晴らしい言葉と話す。私が妻より先に死ぬ時は「お父さん、ご苦労さまでした」、できたら「ありがとう」も付け加えてくれ嬉しいと語る。

周囲の人に感謝する人は幸せ。「人は生きてきたように死んでいく」のが多くの人をみとった私の実感と言う。

私は、うまく死んでいくのかと考えさせられ、また日常の生活を反省させられた記事であった。