台風
日経の9月25日「春秋」。
その夜、台風の接近を知りながらも「私はのんきにレースを編んでいた」とある女子中学生は作文に書いている。ところが、ほどなく暴風雨はミシミシと家を揺さぶり、家族が濁流が襲う。「私はただ死という事だけが頭にひらめいた」
伊勢湾台風の惨禍からあすで50年を迎える。死者・行方不明者5098人。
今日、ほぼ同様の進路を進む台風が来ている。テレビでは刻々と台風の情報を流している。危険な地域には、住民の避難を勧告し、それが実施されている。情報を的確に判断し、行動しなくてはならない。作文の女子学生は、父と姉を亡くし、遺体を土手で焼くというむごい経験をした。50年前の名古屋での話である。
台風。被害の無い事を願い、外の風と雨を見る。それにしても、情報の大切さを実感する風雨である。