苅部直
隣の奥さんが亡くなった。家族が帰宅した。今まで元気な姿が、廊下で倒れていた。享年88歳。長男とは同級生。彼に将棋は一度も勝ったことがない。
40代前半で御主人を事故で亡くす。その後の40数年間二人の子供の成長を見守って来た。その人生が一瞬にしてこの世から去った。
苅部直の「鏡のなかの薄明」その一節。
ー現存するものを見た者は、なべて永遠の昔から存在したものを見たのであり、また永遠に存在するのであろうものを見たのであるー(マルクス・アウレーリウス、神谷美恵子訳「自省録」ー
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