強いられる死

 斎藤貴男著「強いられる死」。第三章に多重債務問題の本質がある。有力企業のある部の半数が消費者金融のカードをもっていて、新規の個人カード審査に通らなかったとの話。消費者信用団体生命保険。アコムが貸して人が死亡。保険会社がその亡くなった方の借入金を支払う保険。この保険があるから、請求が厳しくなると指摘する。現在は法律で禁止された。
 大資本が消費者金融会社に融資し、その会社が高金利で消費者に貸し付ける。金利のために、勤勉に消費者は働く。その結果、死に追いやられる場面が生じる。多重債務問題は、借入を重ねるという単純な問題ではなく、もっと経済社会を含んだ難しい根を持っている様に思える。そこを勉強し見据えていかなければならないのか。

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