本 金子勝著の「閉鎖経済」
金子勝著の「閉鎖経済」ー金融資本主義のゆくえを読んでいる。
その一節に 伝統的理論では、従来の銀行の預金業務には信用創造の機能があるが、証券や債券にはないとされてきました。たとえば、銀行が企業や個人に貸し付けると、企業や個人が収益をあげて再び貯金をして、また貸し付けると言う信用創造のプロセスが生じる。これに対して、証券や債券はそれで資金を調達して終わります。ところが、前述したように、長期の証券を担保にして短期債券を発行して、また長期の証券を買い、それを担保に短期債券を発行するというプロセスは、ある種の信用創造の面を持ちます。まさに、それが影の銀行システムと呼ばれるものです。
このシステムを使って、世界に証券が出回ったのがサブプライムローンだそうです。その証券の信用が低下したので皆が売り、価格がつかなくなり、その損出が数百兆円とも言われているそうです。その上、このシステムが複雑で正確な損出額が掴めないところにも問題があるそうです。
債務整理の解決は、正確な借入金額を把握することから始まります。世界を揺り動かす問題も、個人の生活も根は同じ所に有るのかも知れません。
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