新保祐司
新保都留文科大学教授は正論で、今回の大震災で日本人の心は変わるべきだと言う。ではどう変わるべきか。小林秀雄、内村鑑三の例を上げ、「心を正しい位置に置いた人」になるべきだと言う。そのためには古典を一冊、解説書や現代語訳を捨て去り、時間を掛けて読む。古典を謙虚に読む行為そのものが、「心を正しい位置に置く」精神の土台を築くことだと書く。
本を謙虚に読む行為。静寂な室で正座し、一字一字噛み締め、字句の意味を溶かすように読む。心の位置が定まる。納得する。私のその精神力があるかと自問自答する。