債務整理とある本

海堂尊氏の「ひかりの剣」文藝春秋刊の本を読んだ。

海堂氏は、医者でもあるそうだ。筋は、医学生時代の医学系大学剣道大会の話である。大会優勝を目指し、剣道に、勉強に青春を掛け、成長していく姿の話でである。海堂氏は剣道の経験があるのかと読み終わって感じた。

医学部は、頭がよく、特に記憶が良くなくてはならないと聞いた。人体の臓器と筋肉と骨をラテン語で覚えなくてはならない。少なくとも壱千以上にに達するものを完全に記憶しなければならない。年を取ると記憶が悪くなり医学部の勉強は難しいと聞いた。一万以上に亘る人体及び病気に関する事項を記憶し、それを瞬時に有機的に機能させるのが、医療行為かもしれない。

法律も司法試験を合格するためには、憲法99条、民法1044条、刑法264条覚えなくてはならない。その上、各条文が持っている論点。特に民法に関しては、条文を有機的に使用できなくてはならない。又、商法、民事訴訟法、刑事訴訟法も理解しなければならない。

医師は、生命を維持し、完治させる。法律は、生命、財産を守る。厳しい研鑽が求められる。本の中に、外科医の心構えに対する言葉として「獅胆鷹目」(シタンヨウモク)が出てくる。患者を治療するにあたっては、獅子の心と鷹の目をもとてのことである。法律では、行間を読め、原理原則から考えよと指導を受ける。

債務整理の方法は、任意、調停、個人再生及び破産しかない。しかし、債務整理をされる方々は、それぞれ事情が異なる。その中で、その方にとって最善の方法を選択し、生活の建て直しを計ることは、難しい。行間を読み、原理原則から考えなくてはならない。常に勉強をしいられる。

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