スペースシャトル(オービタ)の運び方
野口さんの乗ったスペースシャトル(ディスカバリー号)が
7月26日の打ち上げから15日にわたる飛行を経て、日本時間の9日21時11分に地上に戻った。
ケネディー宇宙センター周辺の天候が悪かったため帰還が延期されたが9日になっても天候不良は変わらなかったので、カリフォルニア州のエドワーズ空軍基地に着陸。
2003年2月のコロンビア号空中分解事故以来の飛行で、いろいろと心配されたがとりあえず無事に地上に戻れた。ただ不安材料は残っており当分、打ち上げはないようだ。
もう新しい宇宙船が必要なときなのかもしれない。
スペースシャトルというのは、オービタ・外部燃料タンク・固体燃料ロケットブースタの総称で、人が乗る宇宙船本体は、オービタと呼ばれる。今回のディスカバリー号のオービタにはOV-103という機体番号もある。
今回のディスカバリーのオービタはカリフォルニア州に到着した。ケネディー宇宙センターまで運ばなくてはならない。どうやって運ぶのか?その方法を私の周囲では知らない人がけっこう多い。
オービタそのものは、飛行機のように単独で離陸することはできない。
宇宙から帰ってくる時は飛んでいるじゃないかといわれるかも知れないが、あれはグライダーと同じで、滑空して地上に戻ってくるのである。
車などに載っけて運ぶとか、船だとか、はたまた気球なんて突拍子もないことをいう人もいた。
気球でもできないことはないだろうけど・・・。
正解はこちら→シャトル輸送機(Shattle Carrier Aircraft:SCA)
(画像サイズが大きいのはこちら→NASA)
オービタとシャトル輸送機に固定するときはMate-Demate Devicesと呼ばれる整備点検用の大きなガントリーのような機械で固定する。オービタなんぞ載っけるので、その飛行距離は短くなってしまい何度か給油をするそうだ。
ところで、シャトル輸送機はNASAだけではなく旧ソ連にもあった。
ソ連版スペースシャトルともいわれる「ブラン」を載せるため計画された機体がある。
Buran
ブランの計画は現在、凍結されているので上の画像のようなことは当分みることはできないが、輸送機そのもののAn-225は、現在でも輸送用として主に大西洋で運用されている。
飛行機の上に宇宙船が載るってのは、考えてみれば奇妙なことなのかも知れない。
何年先になるか分からないが、単体で地球の重力から抜け出し、そのまま地球に帰還し、そして大気圏の中を飛び回る船ができると思う。
そうなればもっと簡単に人が宇宙に出ることができるだろう。
その時は宇宙に出て宇宙空間に浮いている地球を見てみたい。
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