債務整理と物の流れ
朝日新聞の天声人語。
起-承転結
和辻哲郎(古寺巡礼等の著者)が日本の風土は湿気であると述べていると文を起こし、
日本の風情はこの湿気とともにあらわれるとして、霧の中から現れる川舟、おぼろに
潤む月をあげる。
起-承-転結
〈夏と秋とゆきかふ空のかよいぢはかたへ涼しき風や吹くらむ〉。と古今和歌集の歌を
あげて、今のように夏と秋の二つの季節が行きかう空を「ゆきあいの空」というと記する。
起承-転-結
徒然草の兼好法師の文章を上げる。
春暮れてのちに夏になり、夏果てて秋の来るにはあらず。
春はやがて夏の気を催し、夏よりすでに秋は通い…
同様に、死はすでに生の中にひそんでいると、哲学的な思索をめぐらせている。
起承転-結
政界は、自民と民主の「ゆきあい」の風景だ。
角界は、秋風どころか嵐が吹きすさむ。霞よろしく責任をぼかす逃げ技は今度ばかりは
使いようもなかったと結んでいる。
「転」にある吉田兼好の文章に感じた。
お金を借りたときに、返済の計画を考えるのは当然であるが、更に債務整理という
方法も考える必要があるのではないかと思った。だとするならば、お金を借りた理由を
正確に聞かなくては、債務整理問題も本質的に解決しないのかとも考えた。
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