「ママアーティストの暮らしと工夫 (1)」


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私一人が頑張って乗り越えてきたわけでもなく、特に子供たちが小さかった頃は家族にたくさん助けてもらいながら過ごしてきたし、今の過ごし方が全く理想通りかというとそうではないんだけれど、アートに触れる時間と作品を生み出す時間をより快適に過ごすために、この2年ぐらいの間に工夫してきたことを話してみようと思います。

いろんなことを同時進行させる時の自分のベスト・コンディションは?

3人の子育てに必要な時間は、朝晩のご飯作りとお洗濯、勉強を見る時間と大量の学校のお手紙と…書き出すとどこまでが子育てでどこからが家事なのか分からなくなってきたよ(苦笑)お掃除も健全な子育て環境には不可欠だと思うし、お料理もしかり。難しいけど、とにかく私の中では全部においてあんまり手を抜きすぎるとイライラしてくるんだな。なので適度な心地良さを保った暮らしをキープすることは、アートな感覚をキープすることと運命共同体なんだと思っています。感覚が鈍ると、家事もアートも、子供たちへの反応も鈍る。まぁ、そんなことが意識的に頭で整理した、「いかに自分のフラットが大事か」というお話。

マイ・ベスト・コンディションは、家事も子育てもクリエィティブもどれもほどよく欠けさせない暮らし。(汗)

さて、そこで具体的には何をどうしてるか。「なんかあるかなぁ」と思い起こすと、なんか大したことじゃないことばっかりに自分としては感じるんだけど、ひょっとしたら独特な視点や方法論かもしれないとも思うので、ここに書き記してみようと思う!

例:描くことを毎日したい!

工夫①

まずやったことは、もちろんのこと画材をゲットしてくること。世の中にはたくさんのブランドからたくさんの種類の画材が販売されているけど、画材の選び方にもちょっとしたポイントがあります。
とにかくとっかかりは「すぐ手に入るモノ」に集中してチョイスする。お値段的にも、購入する場所に関しても、画材のサイズ感に関しても、全て「すぐ手に入るかどうか」で選ぶ。

例えば、すぐ近くのスーパーでも手に入る(購入場所へ楽にアクセスできる)、1000円以下のスケッチブック(このぐらいのお値段なら、後めたさがない)のA4サイズ(保管場所に時間も手間もかからない)を買おう、といったように、自分のたった今の生活の導線上で簡単にアクセスできるという、「時短で手間が少ない」ことが、特に子育て中のママにとって、「とにかく始める」ということにおいて重要なポイント。

たぶん、ネットで調べようとする人が今の時代には多いと思いますが、ネット上にある情報を拾い集めようとすると、「絵を描く」ことに関する無数の情報が入ってしまい、その情報を取捨選択することだけで疲労したり、完結しちゃったりするので、最初はやめておいた方がいいかなぁと言うのが私の考えです。

工夫②

画材を出して(または画材を出したままにできる)すぐ作業が始められる場所を確保すること。自分の生活の中で一番可能な場所に、ちょっとしたスペースでいいと思うんです。一番アクセスの良い、画材も同じ場所に収納しておける、無理のない場所を、まずは考えてみるって言うのが最初の一歩じゃないかと、私のこれまでを振り返って思います。

子供が小さかったりするとなかなか「始める」ところまで行き着くのがまず大変だったし、そう言う時はハードルを下げることがまず大事。今年はデスクを用意できる場所を作ることが終わればいいや、と。子供たちが小学校に上がってからデスクを大きくしたり、収納を改善できるようになったらもっと作業効率が上がります。
でも、そのチャンス自体を諦めてしまっていると、本当一生かかっても何も始まらない!私は何かをしていたい人種なので、そう思ってます。まずは場所の確保!です。

工夫③

水彩画を主に描きますが、描く際に必ず必要なものに、筆を洗う「水」があります。ある日、「こんなに絵を描きたいと思っているのに、なんでできないんだろう?」という問いに行き着いたことがあったんです。自分の性格や行動の癖なども鑑みると、「水を入れてデスクに持ってくる」という作業に対しめちゃくちゃ手間を感じていることに気付いたんです。ちょっとしたことなのに、「水を汲む」ということがハードルを上げていたなんて。自分でも苦笑しちゃったけど、そうなんだからしょうがない!
そこでどうしたかと言うと、水に入れたペットボトルを常にアトリエに置いておくことにしたのです。これも結局手間なのでは?と思うかもしれないけど、手間にしない習慣を作りました。絵を描いた後には、「絵具で汚れた水を捨て、筆を洗う」と言う作業は必ず行います。そして、その時には空になったペットボトルも必ずありますよね。どっち道行う「片付け」の作業に「ついで」として組み込むと、それはもう「手間」ではなくなり「ひと手間」に変わるのです。これなら、忘れることもなく苦にもならずに「アトリエに必ず水がある状態」を保てる。描こうと思ったその瞬間に、作業場を離れずにすぐ描くことを可能にした、小さいけど大きい習慣です。

さてさて、工夫①〜③は、「毎日描くには?」と言う目的に対する直接的なアプローチについて話しました。きっとやりたいことが違えば、実際の対策は変わってくるかと思います。でも、たった今の自分の生活にちょっとした工夫を加える視点と諦めない精神(笑)を持つことだけでも、目的に近づくこともぐんと可能になると言うことが伝わったら嬉しいと思います。

次の記事では、家事や子育てに関わる工夫について話したいと思います!
つづく→

↓使用している画材


スケッチブックA

スケッチブックB

絵筆

絵具A

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